こんにちは、のの(@mentalhelp_labo)です。
今回は、家族にうつでしんどい状況を伝えられない自分のために書いた記事です。
しかし、わたしと同じように
- うつ病になってしまって恥ずかしいので、遠く離れてる親の前だけは元気なふりをしている
- 家族に余計な心配をかけないように、ちょっとしんどい時は無理をしてしまう
という方に是非読んでいただきたいです。
はじめに
現在、わたしは夫と2人暮らしです。
わたしがうつ症状を発症した当時は学生で、今の夫と付き合っていました。

親元を離れ一人暮らしをしていたので、辛い状況を乗り越えられたのは今の夫がいたからです。
しかし、そんな夫にも少し前まで
余計な心配をかけないように、少しだけしんどいけど「大丈夫!」「元気だよ!」と言おう
と無理をしてしまっていました。
発症当時に親元から離れていたこともあり、親にもすぐには病気になったことを言わずにいました。
薬の副作用で吐き気が強くなりほぼ寝たきりになって学校に行けなくなってしまってから「親に学費を出してもらっているのに学校に行けていないのは申し訳ない」という気持ちでカミングアウトをしました。
しかし、「何故うつを発症したのか」や「今しんどいのかどうか」は発症から8年が経った今も言えずにいます。
わたしは人に甘えるのが苦手で、心配をかけないように、ということを無意識でも一番に考えてしまう傾向があります。
うつを発症する人はこのように考えてしまう人が多いようにも思います。

この記事で、わたしが未だに親に伝えられない理由と夫に伝えられるようになったきっかけと伝えられるようになって良かったことを整理しました。
この記事を読んだ方が「うつでしんどい状況を人に伝えることは恥ずかしいことでも何でもない」「むしろ安心させるために今の状況を伝えたほうがいいのではないか」と思ってくださると幸いです。
そして、わたし自身が親と向き合って本当の意味で「双極性障害である自分」を受け入れるための決意もしました。
気負ってしまうと実行に移せないので、難しいところではあるのですが、読者の皆様にも少し見守っていただきたいです。(よろしくお願いします!)
わたしが親に「今の自分の状況」を伝えられない理由
わたしは一人っ子で両親と3人家族でした。
両親ともに高齢でわたしを産んだので、とても愛情を注がれて育ちました。
その愛情は、はたから見ると過保護にも見えるほどで、わたしも一人っ子で親を独占できて嬉しい!兄弟なんていらない!と思いながら育ちました。

発症した当時、一人暮らしで親元から離れていた
前述した通り、発症した当時は一人暮らしで親元から離れていたため、言わなくてもどうにか生活できる状態でした。
結局、薬の副作用で吐き気が強くなりほぼ寝たきりになって学校に行けなくなってしまってから「親に学費を出してもらっているのに学校に行けていないのは申し訳ない」という気持ちで「うつ病になった」ということは伝えましたが、詳細は何も伝えないままでした。
それから一旦、実家に戻っての療養生活があったのですが、詳しくは伝えずじまいで暮らしていました。
うつで起き上がれない時も「今日ちょっとしんどいから朝ごはんいらない」とLINEで簡単に伝えるくらいでした。
(親は心配でお水を持ってきてくれたり、食べ物を持ってきてくれたりしていましたが…)
親の考え方が根性論の塊だった
「うつは甘え」「気合を入れたら、うつは治る」と特に父親が考えていました。
一度、「そんなんやったら、もうとっくに治っとるわー!」とキレたことがあるので、そういう言動はもうなくなりましたが…
ただ、やっぱり根底にはそんな考えがあるのではないか…と考えてしまう自分がいて、自分の本当の考え方は伝えられずにいました。
わざわざ「しんどい」って伝えなくてもいいかな、と思ってしまう
実家に帰るのは月に1回程度です。
その時に少し調子が悪くても1泊2日、長くても1週間程度でまた自宅に戻るので、わざわざ「今しんどい」と伝えなくてもいいかな…と思っていました。
それでも、わたしが親に「今の自分の状況」を伝えたい理由
親に「育て方が間違っていたのかな」と言われてしまった
わたしは両親が大好きです。
その大好きな母親に「わたしの育て方が間違っていたのかな」と言われてしまいました。
わたしは2人に育ててもらったことをとても誇りに思っています。
そして両親にも結婚するまでの24年間の子育てを後悔して欲しくないと思っています。
親に「病気じゃなかったら…」と言われてしまう
「病気じゃなかったら自分のスキルの活かせる仕事に就けるのにね」
「病気じゃなかったらもっと違う人生だっただろうにね」
「病気じゃなかったら…」「病気じゃなかったら…」
わたしは好きで病気になったわけではありませんが、病気になったからにはそれを受け入れて、それも含めて自分の人生として歩んでいきたいと思っています。
それなのに、両親には「病気じゃなかったら…」といつも実家に帰るたびに言われてしまいます。
その度に病気に対してネガティブな感情が湧いてしまいます。
そのネガティブな感情は前向きに生きようと思っている自分の心にはあまり良くないな、と感じています。
たまにしか会わない友人にならまだしも、大好きな両親に言われてしまうので、ダメージは大きいです…。
本当の意味で病気を受け入れた人生を歩みたいと思った

わたしがちゃんと病気であることも自分の人生として受け入れるためには、両親の理解が必要不可欠です。
わたし自身、辛いこともあるけれど前向きに病気であることもわたしの人生として歩んでいく覚悟があることを大好きな両親に知ってもらいたい。
そして前述したように子育てを後悔して欲しくないし、病気じゃないわたしの人生を羨むこともしてほしくない。
そういう思いで、両親がいる間にちゃんと向き合いたいと思っています。
本「うつを甘くみてました」がきっかけをくれた
共感したシーンにチェックを入れることができるようにチェックボックスが各ページに設けてある「うつ甘」。
チェックを付けた「うつ甘」を昨日、夫にも読んでもらいました。
ひどい状況のわたしを一番近くで見ていた彼は「思い出した」と言っていましたが、「家族としてできることを考えさせられた」とも言っていました。
そして「お父さん、お母さんにも読んでもらい」と背中を押してくれました。
「うつ甘」を手にした今、わたしはきちんと「わたしの今の状況」を伝えられる気がしています。

わたしが夫に「今の自分の状況」を伝えられるようになって良かったこと
「早めに今の状況を教えてくれないと、自分もしんどい!」と言われたのがきっかけで、夫には早めに「今の自分の状況」を伝えられるようになりました。
伝えられるようになったことで、自分も無理をせずに済み、相手も安心させられる状況を手に入れることができました。
早めの対処で激うつを少し予防できる
「少し疲れてきた」や「ちょっとしんどいかも」くらいで相手に伝えることで、「そしたら、これ以上はやめておこうか」と一緒に判断することができます。
それによって、完全に疲れて切ってしまったり激うつ状態に落ち込んでしまったりすることを少し予防することが可能です。
早めに自分の状態を素直に伝えることで安心させられる
無理をして「元気だよ!」と言っていると限界が来た時に、急に「もう無理!」と伝えることになります。
相手側は「え、さっきまで元気って言ってたのに!?」となりますよね。
「少し疲れてきた」や「ちょっとしんどいかも」くらいで相手に伝えることで、相手側も今どういう状況なのかを把握することができ、安心できるようです。(夫談。笑)
わたしの決意
この記事を書きながら、両親にメッセージを送りました。

決意表明です。
親からは「遠慮なくどうぞ!」と返信がありました。笑
素直に自分の考え方や親に対しての気持ちを伝えてこようと思います。
おわりに:家族に今の状況を伝えられない人へ
同居しているしていないに関わらず、家族に今の状況を伝えられていないと本当の自分を隠しているような気持ちになりますよね。
同居している場合、早めに自分の状況を家族に伝えておくことで、激うつを予防できたり相手に安心感を与えることができます。
もちろん余計な心配をかけたくない、という気持ちはありますが、今の状況を知ってもらうことで一緒に前向きに治療へ取り組めるのではないでしょうか。
同居していない場合でも、私のように帰るたびにネガティブな感情に傾くようなことを言われてしまっては心の安定に悪影響です。
あなた自身が病気を受け入れて前向きに人生を歩んでいこうとしているのなら、なおさら、きちんと伝えておくべきではないでしょうか。
この「おわりに」はわたし自身に宛てた言葉でもあります。
うつになってしまったことは恥ずかしいことではありません。
頑張り過ぎてしまった結果、人間関係に悩みすぎた結果、その他諸々の結果…
いろんな理由でうつになってしまった方がいらっしゃいますが、決してうつは心が弱い人がなる病気ではありません。
うつになって恥ずかしい…情けない…
そう思ってしまう自分を消し去ることは難しいかもしれません。
しかし、わたしは病気である自分を受け入れて前を向くと少し心が軽くなる気がするのです。
前向きに人生を歩むためにも、家族に本心を打ち明けてみませんか?
わたしも頑張ります。
皆さんが、少しでも前向きに日々を過ごせますよう願っております。